過去の展覧会


小口寉甫展 自然流の書(終了しました)

岡谷市出身の小口寉甫(かくほ 本名は賢一。1913-2003)は、百貨店カネジョウを創業、経営するかたわら、書や盆栽、水石の制作に取り組み、国内外で多くの作品を発表し、その分野を普及させました。本展では、そのうち書の作品に焦点を当て、書家としての小口の生涯と作品をご紹介します。
小口は諏訪蚕糸高等学校(現岡谷工業高等学校)卒業後、書を津金寉仙(かくせん)に師事し、川村驥山(きざん)にも多大な影響を受けました。そこで身に付けた基礎を土台に、彼らに学んだ書と自らの個性を発展させて独自の様式を生み出し、「自然流」と名付けました。その多くは一字書で、同じ文字がさまざまな字形や線、墨の濃淡で表され、多彩な表情をもつ絵画的ともいえる書です。
また、小口は若い頃から、近所に住んでいた洋画家 髙橋貞一郎と親しくするなど、他分野の芸術にも造詣を深め、地域の作家たちを支援する活動にも尽力しました。
岡谷市美術会顧問を22年間にわたって務め、さらにカネジョウの店舗の一部に展覧会場を設け、地域の作家たちに発表の場を提供しました。
小口は、作品制作や文化振興活動をはじめ事業経営に至るまで、日々の生活の中で出会うさまざまな事物に芸術を見出していました。
芸術に対する深い思いに裏打ちされた、伸びやかで表情豊かな書の数々をご覧ください。

 

 

会期:5月16日(木)~7月15日(月)

休館日:毎週水曜日

開館時間:10:00~18:00

入館料:一般520円(370円)、小・中学生260円(160円)

※( )は10名以上の団体料金

※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です

 

 


林清登切手コレクション展(終了しました)

林清登切手コレクションは、1871年(明治4)から1989年(平成元)年に発行された1900点以上にも及ぶ切手を中心とする郵便関連資料です。収集家 林清登氏のご遺族より1994年(平成6)に当館に寄贈されました。日本郵便切手、中国郵便切手、韓国郵便切手を中心に年賀状や暑中見舞い、記念はがきなども含み、長年に渡り、数多く収集された貴重なコレクションです。
日本での切手の発行は、イギリスで世界最初の郵便切手が誕生してから31年後の、1871年に始まりました。それまで民間の飛脚屋に委ねられていた郵便業務が官営の新式郵便制度に切り替えられ、この機会に初めて4種の郵便切手が発行されました。それ以降、明治、大正、昭和の各時代の世相の様子をあらわす数多くの切手が発行されてきました。
本展では、これらの切手や郵便関連発行物を時系列で展示します。モチーフや色合いの美しさとともに、時代ごとに特有の役割など、多くの見どころのあるコレクションをお楽しみください。

 

会期:3月7日(木)~5月12日(日)

※会期中、一部作品の入れ替えがあります

(前半:3月7日(木)~4月9日(火)、後半:4月11日(木)~5月12日(日))

休館日:3月13日、21日、27日、4月3日、10日、17日、24日、5月7日、8日

開館時間:10:00~18:00

入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)

※( )は10名以上の団体料金

※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です

 


アーティスト育成展「色彩躍動 小島広大 絵画展」(終了しました)

長野県ゆかりのアーティストまたはグループに対する未来に向けた育成および支援を行う「アーティスト育成展 」。今年度の展示作家には、茅野市出身の小島広大を選定いたしました。

小島は、色彩躍動をテーマに動植物に内包された色彩を表現した絵画や、人間よりもはるかに長寿な樹木と一瞬で輝き散る花火を合わせ、生命躍動を表現する樹と花火を構成した絵画を制作しています。それに加え、庭師の仕事を背景に、枯れや不要と言った理由で切断されてしまった枝と植物を抽象的に表現しています。

今後の作家のさらなる飛躍を応援していただければ幸いです。

◆会  期 令和6年2月24日(土)~3月24日(日)

◆休 館 日  毎週水曜日、3月4日、5日、21日

◆会  場 岡谷美術考古館1階 企画展示室

◆開館時間 午前10時~午後6時

◆入 館 料  無料

関連イベント

アーティストトーク「作品解説と制作過程」

3月9日(土)13:30~

定員20名、要申込(2月17日より受付)

 

ワークショップ「あなたは何を実らせる?描いてみよう!アートツリー」

3月17日(日)13:30~

定員10名、要申込(2月17日より受付)


第31回 岡谷市内小学校児童版画展(終了しました)

版画家・武井武雄の故郷であり、信州の版画活動の原点ともなった「双燈社版画部会」が誕生したここ岡谷市は、昭和29年頃から版画教育についても盛んに行われるようになり、全国小中学校版画コンクールでの入賞者を輩出するなど、全国的にも注目を集めてきました。この伝統は受け継がれ、市民による版画制作、学校現場での版画教育は、現在でも広く行われています。
そこで、市内全小学校にご協力をいただき、全学年の児童が制作した版画作品から、校内選考された各学級1点の作品を一堂に展示し、ご紹介いたします。

 

 

◆会期/2024年1月21日(日)~2月18日(日)

◆会場/岡谷美術考古館1階 企画展示室

◆開館時間/午前10時~午後6時

◆入場無料


移転開館10周年記念 美術考古館の隠れた名品展(終了しました)

今年度は、美術考古館の移転開館10周年にあたります。それを記念しまして、収蔵作品展「美術考古館の隠れた名品展」を開催いたします。
美術考古館には、絵画、彫刻、工芸、書など現在800点あまりの収蔵作品があり、年に数回展示替えをしてさまざまな作品を公開しています。それは作家ごとの個展という形であったり、一定のテーマを設定してそれに見合うさまざまな作家の作品を一堂に展示するといった展覧会です。しかし、作家によっては一点あるいは数点しか収蔵がないため、個展という形で展示することが難しい場合や、テーマの設定によっては公開する機会が少ない作品が数多くあります。
本展では、当館移転開館10周年を記念し、収蔵数は少ないながらも優れた美術作品を一堂に展示します。普段はなかなか見られない珍しい収蔵作品をこの機会にぜひご覧ください。

 

◆展示作家

安藤耕斎、小口正二、大和作内、伝 狩野芳崖■、小平鼎、清水多嘉示、篠原昭登、下条康麿、高浜虚子、東郷青児、中村一郎、西岡瑞穂、木喰上人▲、太刀(諏訪正恒、細樋国綱)▲

■:前期(1月4日―2月4日)

▲:後期(2月8日―3月3日)

 

会期:1月4日(木)~3月3日(日)

※会期中、一部作品の入れ替えがあります(2月5日(月)、2月6日(火)は入れ替えのため臨時休館)

休館日:毎週水曜日、祝日の翌日、2月5日、2月6日

開館時間:10:00~18:00

入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)

※( )は10名以上の団体料金

※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です

 


ちいさくてもいいじゃないか みんなのミニチュア作品展(終了しました)

岡谷美術考古館では、令和4年度に「ちいさくてもいいじゃないか みんなの0号作品展」と題し、一般の方々から小さな作品を募集し、一堂に展示いたしました。本展に際しては、子どもから大人までの100名を超える皆様から作品をお寄せいただきました。
今年度は「ちいさくてもいいじゃないか みんなのミニチュア作品展」と題を改め、昨年度に続き小作品をご応募いただき、展示いたしました。
その作品はどれも身近に飾って楽しめそうな小さなサイズであり、多様な題材、材質、技法でそれぞれに輝きを放っています。
皆様の丹精込めた力作をごゆっくりご観覧いただき、お気に入りの作品を見つけてみてはいかがでしょうか。

 

会期:10月26日(木)~12月24日(日)

休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(11月4日は開館)

開館時間:10:00~18:00

観覧無料


移転開館10周年記念 収蔵作品展「岡谷美術の巨匠たち 後編」(終了しました)

岡谷は、明治以降多くの美術作家を輩出してきた地域です。
文人墨客の出入りが多く、文化的気風のあった市内の西堀地区からは、篆刻で名高い八幡郊処・竹邨兄弟をはじめとして、郊処に影響を受けて芸術を志した武井武雄や武井直也が世に出ました。また、他地区からも日本画の宮坂巴堂、洋画の髙橋貞一郎、それに続く作家たちが出て、時代ごとの美術傾向の影響も受けながら自らの関心や個性を発揮し、それぞれの造形世界を切り開いてきました。
これらの作家たちは、全国規模の美術団体で作品を発表する人もいれば、郷土を拠点に活動して地域の人々に親しまれた人、制作の傍ら多くの後進を育てた人など、さまざまな形で地域の美術文化に貢献してきました。
そして現在も、現役で活躍中の作家たちが、日々新しい作品を制作しつつ探求を続けています。
岡谷美術考古館では、それらの作家の作品を一貫して収集し、公開してまいりました。「岡谷美術の巨匠たち 後編」では、主に戦後以降に制作の道に入り、海外から次々に押し寄せる新しい表現の影響を受けつつ自らの造形を追求してきた作家たちをご紹介します。

 

◆展示作家

佐原永泉、武井斌、太田谷山、山田郁夫、翠川昭久、宮原麗子、髙橋靖夫、辰野登恵子、和泉清、和泉湧三、花岡哲象、根岸芳郎、小口稔、向山伊保江

 

会期:10月5日(木)~12月24日(日)

休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(11月4日は開館)

11月3日(金・祝)は開館記念日のため無料

開館時間:10:00~18:00

入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)

※( )は10名以上の団体料金

※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です


市立岡谷美術考古館 移転開館10周年記念特別企画展 神田さおり展「龍と女神と絹の道」 諏訪湖の龍に誘われ 女神がひらく芸術展(終了しました)

SAORI KANDA in OKAYA

ART EXHIBITION & PERFORMANCE

全身全霊で内なる魂の悦びを表現するアーティスト神田さおり。

世界各地で踊絵師として描きあげた生命のエネルギーに満ちた作品群を一堂に集めました。

会期中には岡谷蚕糸博物館のアーティスト・イン・レジデンスも開催。

展示、アートパフォーマンスに加えワークショップや岡谷シルクの作品を公開制作などシルクに導かれた神田ワールドをご紹介いたします。

 

神田さおり

山口県生まれ/イラク&ドバイ育ち

魂の悦びの解放をテーマに生き様そのものを表現するアーティスト

肉体そのものを表現メディアとする“踊絵師”として世界各国のセレモニーに出演。

音・舞・衣・香・食など様々な表現を巻き込み、五感を満たす独自のアートパフォーマンスは儀式芸術として高く評価され、世界遺産、沖縄中城跡、奈良の天河大弁財天社、岡山の吉備津彦神社にて御奉納を務めるほか、中国・アメリカ・フランスなど世界各地に招聘される。

2020年より“女神開花”“聖なるエロスの解放”をテーマとした作品シリーズをスタート。

死生感に於ける命の源としての“性”に向き合い、自らを愛し直すことの重要性を作品に込めて表現活動を行う。NISSANやCanonなど企業コラボレーションも多数行う。

 

 

会期:2023年7月15日(土)~9月18日(月・祝)

休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(8月12日は開館)

開館時間:10:00~18:00

入館料:一般520円(370円)、小・中学生260円(160円)

※( )は10名以上の団体料金

※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です

 

◆関連イベント

LIVE ART PERFORMANCE

Live Collaboration with AYER

AYERの音楽にのせて踊絵師神田さおりの愛に満ちたエネルギーで描きます

日時:2023年7月29日(土)午後2時~

会場:市立岡谷美術考古館1F交流ひろば

午後3時から同会場にてトークショー

★交通規制と駐車場について

 

LIVE PAINTING

シルクヴェールの公開制作

日時:2023年8月20日(日)午後2時~午後5時

会場:市立岡谷美術考古館1F交流ひろば

※関連イベントは入館料が必要です

 

同時開催

ARTIST in RESIDENCE

市内に滞在し、岡谷で感じた全てを岡谷シルクに描きます

期間:2023年8月17日(木)~8月24日(木)

詳細は、岡谷蚕糸博物館(シルクファクトおかや)をご覧ください

 


天王垣外遺跡の勾玉・管玉~東京国立博物館から115年ぶりの里帰り~(終了しました)

東京国立博物館所蔵 Image:TNM Image Archives

東京国立博物館所蔵 Image:TNM Image Archives

岡谷市の天王垣外遺跡から発見された勾玉・管玉類は、弥生時代を代表する貴重な文化財として東京国立博物館に収蔵・展示されてきました。その玉類が115年ぶりの里帰りとなり、一堂に展示します。
明治40年8月、天王垣外遺跡の一画から一つの壺が発見されました。
場所は現在の中央通りとなる村道の開通工事で、発掘の際に壺は割れてしまいましたが、その中には300個以上の勾玉・管玉類が入っていたそうです。その玉類は当時の平野村(岡谷市の前身)役場、長野県庁を経由して、帝室博物館(現東京国立博物館)で現在まで収蔵・展示されてきました。

その勾玉・管玉類が「国立博物館収蔵品貸与促進事業」を活用することにより、115年ぶりに発見された岡谷市に里帰りし、一堂に展示できる機会に恵まれました。
この夏、弥生時代の岡谷について考えてみませんか。

 

会期:2023年7月15日(土)~9月18日(月・祝)

休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(8月12日は開館)

開館時間:10:00~18:00

入館料:一般520円(370円)、小・中学生260円(160円)

※( )は10名以上の団体料金

※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です

 

◆関連イベント

講演会
「天王垣外遺跡の玉類が意味するもの」
と き 令和5年8月5日(土)午後2時から
ところ 岡谷市イルフプラザ・カルチャーセンター3F多目的ホール
講 師 長野県立歴史館 町田勝則
定 員 70名(要申込み)
申込み 市立岡谷美術考古館 TEL0266-22-5854


収蔵作品展「田中隆夫展 地味なものたちへのまなざし」(終了しました)

《晩秋》1978年、油彩

画家 田中隆夫(1923~1980)は現伊那市に生まれ、鉄道員として勤務するかたわら、絵画制作を続けました。
1937年、最初の職場となる国鉄岡谷駅の駅員となり、岡谷に居を構え、髙橋貞一郎や矢﨑牧廣に師事、春陽会研究会に入会しました。その後は主に春陽会に出品を続け、春陽会志村一男や野村千春にも指導を受けます。
岡谷では、絵の仲間である織田昇、酒井保明、今井章雄らとモナミ会を結成し、ともに研鑽を深めます。職場においては、全国国鉄美術連盟の発足に参加、さらに柳沢毅一らと長鉄美術連盟を創立しました。また、春陽会でも南信支部を結成し、逝去するまで主任を務め、後進の育成と地域の美術文化の発展にも寄与しました。1974年には春陽会準会員となりましたが、6年後に逝去し、同会会員に推挙されました。
田中は生涯を通じて、さまざまな師の作品を熱心に研究し、自らの画風を模索し続けました。また常に、国鉄で働く労働者や、農民、荷運びの馬、野の花、雪の中に枯れ残るひまわりなど、ぎりぎりの条件の中に生きているような地味なものをモチーフに選びました。どの作品にも、努力家で明るく優しい田中の人柄がにじみ出て、見る者を勇気づけてくれるような味わいがあります。
本展では、田中の生誕100年を記念し、画業の初期から晩年までの収蔵作品をご紹介します。

 

会期:3月9日(木)~6月4日(日)

休館日:毎週水曜日、祝日の翌日

開館時間:10:00~18:00

入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)

※( )は10名以上の団体料金

※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です