岡谷は、明治以降多くの美術作家を輩出してきた地域です。
文人墨客の出入りが多く、文化的気風のあった市内の西堀地区からは、篆刻で名高い八幡郊処・竹邨兄弟をはじめとして、郊処に影響を受けて芸術を志した武井武雄や武井直也が世に出ました。また、他地区からも日本画の宮坂巴堂、洋画の髙橋貞一郎、それに続く作家たちが出て、時代ごとの美術傾向の影響も受けながら自らの関心や個性を発揮し、それぞれの造形世界を切り開いてきました。
これらの作家たちは、全国規模の美術団体で作品を発表する人もいれば、郷土を拠点に活動して地域の人々に親しまれた人、制作の傍ら多くの後進を育てた人など、さまざまな形で地域の美術文化に貢献してきました。
そして現在も、現役で活躍中の作家たちが、日々新しい作品を制作しつつ探求を続けています。
岡谷美術考古館では、それらの作家の作品を一貫して収集し、公開してまいりました。「岡谷美術の巨匠たち 後編」では、主に戦後以降に制作の道に入り、海外から次々に押し寄せる新しい表現の影響を受けつつ自らの造形を追求してきた作家たちをご紹介します。
◆展示作家
佐原永泉、武井斌、太田谷山、山田郁夫、翠川昭久、宮原麗子、髙橋靖夫、辰野登恵子、和泉清、和泉湧三、花岡哲象、根岸芳郎、小口稔、向山伊保江
会期:10月5日(木)~12月24日(日)
休館日:毎週水曜日、祝日の翌日(11月4日は開館)
11月3日(金・祝)は開館記念日のため無料
開館時間:10:00~18:00
入館料:一般370円(260円)、小・中学生160円(110円)
※( )は10名以上の団体料金
※諏訪6市町村に在住・在学の小・中学生、岡谷市内に在住・在学の高校生は無料です